<Header>
<Author: 白居易>
<Title: 新樂府 百鍊鏡	辨皇王鑒也>
<Format: 格式不明>
<Year: 1964>
<BookName: 漢詩大系  白樂天>
<Translator: 田中克己>
<style: 現代文無假名>
<style2: 日本現代譯文無假名標注>
<TranslatedTitle: 百鍊鏡>
<BookPage: 91-93>
<UsedPage: 3>
<Feature: 1, 4>
<End Header>
<Poem>
百鍊鏡，
鎔範非常規，
日辰處所靈且祇。
江心波上舟中鑄，
五月五日日午時。
瓊粉金膏磨瑩已，
化爲一片秋潭水。
鏡成將獻蓬萊宮，
揚州長吏手自封。
人間臣妾不合照，
背有九五飛天龍。
人人呼爲天子鏡，
我有一言聞太宗。
太宗常以人爲鏡，
鑒古鑒今不鑒容。
四海安危居掌內，
百王治亂懸心中。
乃知天子別有鏡，
不是揚州百鍊銅。
<End Poem>
<Translation>
百度も鍛りきたえた鏡がある。その鋳型はふつうのものでなく正円であり 日時計で時間をはかるが鋳る場所もふしぎなところとした。揚子江のまん中で波にうかんだ舟の中で鋳て 時間も五月五日の正午とした。宝石の粉や金のあぶらでみがきあげ 一片の秋の淵の水そっくりになった。この鏡ができあがると蓬萊宮に献上しようとして 揚州の大都督府の次官が自分で箱にいれて封した。 これは世間一般の男女が顔をうつすべきものではない。裏に天子九五の位のシンボルである天を飛ぶ竜の模様がある。みな天子の鏡と呼んでいるが わたしは太宗皇帝から一言うけたまったことがある。太宗皇帝はいつも人を鏡となさり 古今のことをかがみとなさって姿をうつす鏡は用いないと。いかにも天下の安全と危険とをてのひらににぎり 前代の百王の治乱を心の中に懸けておいでだった。してみると天子には人民とちがう鏡があって 揚州で百度も鍊ったこの銅の鏡などではないのだ。
<End Translation>
<Formatted Translation>
百度も鍛りきたえた鏡がある。
その鋳型はふつうのものでなく正円であり 
日時計で時間をはかるが鋳る場所もふしぎなところとした。
揚子江のまん中で波にうかんだ舟の中で鋳て 
時間も五月五日の正午とした。
宝石の粉や金のあぶらでみがきあげ 
一片の秋の淵の水そっくりになった。
この鏡ができあがると蓬萊宮に献上しようとして 
揚州の大都督府の次官が自分で箱にいれて封した。
これは世間一般の男女が顔をうつすべきものではない。
裏に天子九五の位のシンボルである天を飛ぶ竜の模様がある。
みな天子の鏡と呼んでいるが 
わたしは太宗皇帝から一言うけたまったことがある。
太宗皇帝はいつも人を鏡となさり 
古今のことをかがみとなさって姿をうつす鏡は用いないと。
いかにも天下の安全と危険とをてのひらににぎり 
前代の百王の治乱を心の中に懸けておいでだった。
してみると天子には人民とちがう鏡があって 
揚州で百度も鍊ったこの銅の鏡などではないのだ。
<End Formatted Translation>